英検®準1級要約問題のコツは?|英会話講師が徹底解説
2024年度第1回検定からリニューアルされた英検®準1級。その中でもライティングの要約問題は、「どうやって解けばいいの?」「対応した市販のテキストがまだ少ない…」と多くの受験者を悩ませています。そこで今回は、英検®準1要約問題を解くコツについて英会話講師が徹底解説します。
この記事を書いた人
・独学で英検®1級合格、TOEIC®925
・現役英会話講師として300人以上に指導
・翻訳家としても活動
・1児の母
・日本生まれ日本育ちの純ジャパ
英検®準1級の要約問題とは?
200字程度の英文を読んで、60~70語程度に要約するという問題です。解答が英文の要約になっていないと0点になってしまい、ライティングのスコア750はこの要約問題と英作文の問題の2つしかなく、一問当たりの配点が他の分野よりも大きいので、しっかりと取り組む必要があります。
「内容」「構成」「語彙」「文法」の4つの観点から採点されます。各観点0~4点の5段階評価となっており、バランスよく点数を取れると理想的ですね。
英検®準1級の要約問題の解答のコツ
それでは、英検®準1級の要約問題を解くときのコツを見ていきましょう。
文章構成を理解しよう
まずは、文章の構成について理解することが大切です。要約問題の英文は毎回同じ構成なので、しっかりと覚えておく必要があります。英検®公式が公開しているサンプル問題で確認してみましょう。
英文要約の課題文は3段落で構成されています。段落が変わるときには字下げ(※文の初めに空けるスペース)があります。
それぞれの段落の内容は以下の通りです。例題と合わせて見てみましょう。
第1段落 導入文
第1段落は導入文です。多くの場合「これまでAだったが、Bになったという選択肢もある」というように書かれています。例題では、「イギリスでは国立博物館では入場料を取っていたが、財政援助により結果的に入場が無料になった。」と述べられています。
第2段落 良い点
第2段落では、テーマに関する良い点が述べられます。例題では、「さまざまな背景を持つ人々が博物館を訪れるようになるだろう」と述べられています。
第3段落 悪い点
第3段落では、テーマに関する悪い点が2つ述べられます。例題では、「来館者は増えたが同じ人々が繰り返し来ているだけということ」と「入場料を徴収している他の博物館は、この政策のせいで収入の減少につながったこと」が挙げられています。
これを踏まえ、それぞれの段落から必要なところだけをまとめた文が適切な要約となります。例えば、良い点のみを書くだけでは充分な要約とは言えません。必ず悪い点も書く必要があります。
第1段落の要約の仕方
第1段落は導入文です。多くの場合「これまでAだったが、Bになったという選択肢もある」というように書かれています。ここでポイントなのが、Aについては書く必要がないということです。第2段落と第3段落を見ても分かるように、Aについては導入文でしか出てきません。そのため、Bについてのみ書きましょう。
例題では、「イギリスでは国立博物館では入場料を取っていたが、財政援助により結果的に入場が無料になった。」と述べられています。ここでは次の段落で関係のある「入場料が無料になった」という部分のみ書けば良いです。
第2段落の要約の仕方
第2段落では、テーマに関する良い点が述べられます。
例題では、「さまざまな背景を持つ人々が博物館を訪れるようになるだろう」と述べられています。”the policy”など一度出てきた単語は”this”に置き換えるなどしましょう。
第3段落の要約の仕方
第3段落では、テーマに関する悪い点が2つ述べられます。どちらかひとつを書けば良いわけではなく、両方の悪い点について触れる必要があります。
例題では、「来館者は増えたが同じ人々が繰り返し来ているだけということ」と「入場料を徴収している他の博物館は、この政策のせいで収入の減少につながったこと」が挙げられています。
良い点を述べてから悪い点を述べるため、文の始めは逆説の接続詞”However”を使いましょう。Howeverの後ろにコンマ(,)も忘れずに。
書けたらプロに見てもらおう
書いた英作文は必ず誰かに見てもらいましょう。従来型のテストを受験する予定の人は手書きで練習し、字の読みやすさや解答用紙の使い方もチェックしてもらうと安心です。今は、オンライン英会話を使って気軽に添削してもらうことができるため、どんどん活用していきましょう。
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※このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。