TOEIC900突破のため実践した、たった一つの勉強法

TOEIC470だった私でも、この方法でTOEIC900突破できました。

進学や昇進のためにTOEICを勉強していても「なかなかスコアが上がらない」という悩みをよく聞きます。しかし、純日本人で平凡な学力でもTOEIC900を突破した方法があります。私はこの方法で、学生時代470だったスコアを925まで上げることができました。

それは、「模擬テストを満点になるまで何回も解きなおす」という方法です。

TOEIC公式問題集に収録されている模擬テストを、まずは普通に時間を計って解き、その後間違えた部分を解説など見ながらしっかりと理解します。そして、その1週間後くらいにもう一度すべて解きなおすという方法です。

同じテストを990(満点)取れるようになるまで繰り返し解くことで、自分の苦手な部分を克服しながら点数アップをすることができます。

990にするまでのステップ

  1. 教材選び
  2. 模擬テストを解く
  3. 答え合わせ&復習 リスニング編
  4. 答え合わせ&復習 リーディング編

以上のようなステップが、学習の流れです。詳しく見ていきましょう。

使用する教材は、「TOEIC公式問題集」です。さまざまな出版社がTOEICの模擬テストを収録した教材を販売していますが、TOEIC公式問題集は一番信頼できる教材です。

以前、公式ではない出版社の模擬テストを使用したことがあるのですが、誤植がひどく、正しく理解できているか不安になった経験があります。例えば、問題文では“He”と書いてあるのに、解説では「彼女」と訳されていたことがありました。TOEIC900を突破した今でも、公式問題集以外は信用できないと感じています。

また、当たり前ですが、TOEIC公式問題集は一番TOEIC本番の形式に近いです。公式問題集は定期的に新しいバージョンが出ていますが、最新版でなくても「現在のテスト形式と同じ形式の模擬テスト」が収録されていれば問題ありません。

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2.模擬テストを解く

教材を用意できたら、本番と同じ時間、同じ流れで解きます。つまり、「リスニング問題を約45分間で解いた後、リーディング問題を約75分で解く」という流れです。この時、「マークシート用紙を使用する」とより本番に近い感覚で進めることができます。テスト時間が終了したら、途中でも解くのをやめてください。そして答え合わせをしてください。

3.答え合わせ&復習 リスニング編

ここが最も重要なポイントです。「正解していても、していなくても、すべての設問の解答解説を確認」してください。なぜなら、理解していないのに、まぐれで正解してしまっている場合もあるからです。

まずは、リスニングの学習法を紹介します。

リスニングで点数を伸ばせない要因の一つとして「正しく聞き取れていない」という問題があります。しかし、「ディクテーション」をという学習法を取り入れることで、その問題を少しずつ解消することができます。

ディクテーションとは、「聞こえた単語(音)を書いてみる」という学習法です。次のような手順で進めていきます。

  1. 聞こえた単語を書きとる
  2. 答え合わせ
  3. 音声をもう一度確認し、真似て言う
  4. 余裕があればシャドーイングする

1.聞こえた単語を書きとる

解答解説のスクリプトは見ず、リスニング音源を流して、聞こえた単語を書いていきます。一回で聞き取れなければ、音源は何回も聞いてもOKです。また、単語のスペルがわからなければ、カタカナで書いても大丈夫です。

2.答え合わせ

書き終えたら、スクリプトを見て答え合わせをします。間違えた部分や聞き取れなかった部分は赤ペンなどで書き入れると、自分の苦手なところを把握できます。また、スクリプトを見て、知らなかった単語は調べてください。この時、発音も確認することが大事です。なぜなら、「正しい発音で単語を認識していないと、聞き取れない」からです。

3.音声をもう一度確認し、真似て言う

もう一度音声を確認します。ここでは、「さっきまで聞こえなかったことが聞こえるようになっている」と実感することが大切です。スクリプトの通りに読まれていると確認できたら、今度はスクリプトを見なくても聞き取れるか確認していきましょう。そして、音声を真似て、自分でも声に出して言ってみましょう。

4.余裕があればシャドーイングする

余裕があれば、シャドーイングもしましょう。シャドーイングとは、「聞き取った音声をすぐに真似て言う」という学習法です。詳しい学習法は、別の記事で紹介しています。

よく、リスニングの学習法として、はじめから「シャドーイング」を勧めているサイトをよく見かけますが、正直TOEIC800点くらいまでの人にとってはかなり難しい学習法だと思います。というのも、シャドーイングはプロの同時通訳者などが取り入れるような高度な英語習得法だからです。

自分の現状スコアに合わせて学習範囲を決める

以上が、リスニングの学習法となります。この学習法は、集中力を使いますし、自分がどれだけ聞き取れていないかが浮き彫りになるため、最初は私もショックでした。しかし、その分効果が出やすい学習法であり、聞き取れるようになった時の達成感は大きいです。

ただ、やはり最初から100問分すべてをディクテーションするのは難しいと思うので、「自分のレベル(現状スコア)に合わせて、どこまで進めるか決める」という方法もあります。

例えば、目安として、

スコア〜600 …パート1のみ復習

スコア〜730 …パート1〜2のみ復習

スコア〜860 …パート1〜3のみ復習

スコア860〜 …パート1〜4すべて復習

のように学習範囲を決めても良いですね。あえて今はレベルが高いところは避け、スコアが上がっていくにつれて学習範囲を広げることで、モチベーションを保つことができます。

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4.答え合わせ&復習 リーディング編

リーディングの復習は、次のことをポイントに進めていきます。

  1. 知らなかった単語を調べる
  2. 文の主語と動詞を明確にする
  3. どの文法が使われているか考える

1.知らなかった単語を調べる

問題文や選択肢を見て、知らなかった単語はすべて調べてください。初心者は、知らない単語が多いと思うので、「TOEICの単語帳に載っている単語だけ覚える」だけでも充分だと思います。TOEICの単語帳を辞書のように使い、その単語もしくは派生語が載っていれば覚えるということです。そうすることで、「覚える優先順位が高い単語」がわかり、集中的に覚えることができます。

ちなみに派生語とは「ある一つの単語が、形を少し変えて、別の単語となったもの」です。例えば、select「選択する」という動詞が変化(派生)して、selection「選択」という名詞に変化することです。派生語の詳しい説明は別の記事で紹介しています。

なぜ派生語を覚えるべきかというと、初めて見る単語でも意味の予想がつきやすくなるからです。例えば、テスト本番で、imaginableという単語がでてきて、意味を知らなかったとします。でも、imagine 「想像する」を知っていれば、「何か想像することなのかな」とだいたいの意味を予想できます。さらに、able「〜できる」も知っていれば、imagine+able→「想像できる」という意味になることがわかります。このように、「意味を予想できることで、問題文への理解が深まり、より正確に選択肢を選ぶことができる」ようになっていきます。

2.文の主語と動詞を明確にする

私がTOEIC対策のレッスンをしているとき、生徒さんが長文読解でつまずく原因には共通点があります。それは、「文中の単語それぞれの役割を把握できていない」ということです。「どこからどこまでが主語なのか、動詞なのか、目的語なのか」ということがわかっていなくて、その結果、単語そのものの意味は分かるのに、文になると理解できないという問題が起きてしまいます。

しかし、スラッシュリーディングという学習法で、文の構造が可視化され、明確に文の意味を把握できるようになります。スラッシュリーディングとは、「文が区切れるところにスラッシュ(/)を入れて、文を読みやすくする」という学習法です。

例えば、I have a dog.という文は、

I / have / a dog.

というように区切ることができます。そして、主語は”I”、動詞は”have”ということがわかります。スラッシュリーディングは、主語が長いときや、動詞がどこにあるのかすぐにわからないときに役に立ちます。詳しくは、別の記事で紹介しています。

3.どの文法が使われているか確認する

これは、少し初心者には難しいですが、余裕があれば確認してください。

どんな文法が使われているか気づけると良いことがあります。まず、「パート5、6の選択肢を選ぶ時間を短縮」できます。例えば、「関係代名詞が使われている」と気づかせ、選択肢では「過去分詞」を選ぶ問題がTOEICには頻出しています。

他にも、文法は「パート7の読解問題への理解を深める」ために必須です。TOEICテストは書き込み禁止なので、頭の中で情報を整理しなければいけません。「可能なのか、不可なのか」、「済んだことなのか、これから起こることなのか」など、発生した事実や時系列を理解するには、文法を頼りに読み解くしかありません。

自分の現状スコアに合わせて学習範囲を決める

リスニングと同様に、リーディングでも自分のレベル(現状スコア)に合わせて、どこまで進めるか決めることをおすすめします。特にリーディングでは、スコアが低い人ほど、時間内に問題を最後まで解けないからです。それなら、「時間内に解ける範囲で確実にスコアを稼ぐ」方が現実的な対策です。

私の経験から、TOEIC730以下の人は、まずはパート6まで満点を取れるようにした方が、着実にスコアを伸ばせると思います。なぜなら、私の生徒さんたちでTOEIC730くらいまでの人は、単語量が少なく、文法をすべて理解できていない傾向にあるからです。そのため、まずは「高校レベル(英検二級程度)の単語量と文法を身につける」ことを優先した方が、TOEIC900突破への近道だと思います。

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まとめ

以上が、TOEIC470だった私が900を突破するために実践した学習法です。実は、「模擬テストを満点になるまで何回も解きなおす」というこの方法は、私が学生時代の友人に勧められた方法です。その友人は専門学校生だったときに、この学習法でTOEICスコアを劇的に伸ばし、その英語力を活かして難関私立大学に編入学しました。

その学習法を私自身も実践し、実際に効果があったため、今では英語講師として生徒さんにもこの学習法を勧めています。途中で紹介したディクテーションやスラッシュリーディングなどの具体的な勉強法については、別の記事で紹介していますので、参考にしてください。

この記事があなたの英語力UPにつながれば幸いです。

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