「捨てないで」は英語で?3つの言い方を例文付きでプロ講師が解説【今日のフレーズ#91】

「これを捨てないで」「ポイ捨て禁止」のように、「捨てる」という行為を止める英語表現は、状況によって使い分ける必要があります。今回は、日常会話から公共の場での注意喚起まで使える「捨てないで」の英語表現を解説します。

■この記事を書いた人
純ジャパながら独学で英検®1級、TOEIC®925を取得。年間300人以上に指導している現役英会話講師です。字幕・吹替・広告翻訳家としての顔も持ち、現在は1児の母として子育てと両立しながらフランス語も話すマルチリンガルに。メディア会社での役職経験を活かした分かりやすい解説で、英語学習に役立つコンテンツをお届けしています。
「捨てないで」を表す英語表現
「捨てないで」を意味する英語表現はいくつかあります。今回は、最もよく使われる3つの英語表現を、ニュアンスの違いと例文を交えて分かりやすく解説します。
「捨てないで」を表す英語① Don’t throw away
Don’t throw away は、「ゴミとして捨てないで」という直接的なニュアンスの表現です。日常会話で「捨てないで取っておいてね」と伝えるときに使われます。また、throw away の代わりに、動詞のdiscardやget rid ofを使うこともできます。
【例文1】 Don’t throw away the receipt; we might need it later. (そのレシートを捨てないで。後で必要になるかもしれないから。) |
discard「廃棄する」
discard は「廃棄する」という意味の、ややフォーマルな表現で、文書やビジネスシーンで使われます。
【例文2】 Please don’t discard the packaging before using the product. (製品を使用する前に、梱包材を廃棄しないでください。) |
get rid of「処分する」
get rid of は「厄介なものを手放す/処分する」というニュアンスです。
【例文3】 Don’t get rid of the this one, though. (青い服は処分しないでね。) |
「捨てないで」を表す英語② No littering
No littering は、「ポイ捨て禁止」「ごみ捨て禁止」を意味する、公共の場での掲示物や標識で使われる表現です。道路、公園、駅など、公的な場所にごみを散らかすことを禁じる際に使われます。
【例文1】 No Littering. (「ポイ捨て禁止」) |
家庭ごみの持ち込みを禁じる場合
家庭ごみの持ち込みを禁じる場合は、「置いていく」という意味の動詞leaveを使えます。
【例文1】 Do not leave your home trash.. (「家庭ごみをここに捨てないでください。」) |
もしくは「不法投棄」というニュアンスを持つdumpという動詞を使うこともできます。こちらの方が、強い禁止を示している印象です。
【例文2】 No dumping of household trash here. (「家庭ごみをここに捨てないでください。」) |
犬のフンの放置を禁じる場合
犬のフンの処理に関する掲示物では、拾って持って帰ってもらうことに焦点を当てたscoop 「すくう」などの具体的な行動を促す表現を使う方が自然です。
【例文1】 Please scoop your dog’s poop. (犬の糞は拾って(持って帰って)ください。) |
もしくは、「愛犬のフンの後始末をする」という意味の「pick up after your dog」という表現を使うことができます。こちらの方がやや丁寧な印象です。
【例文2】 Please pick up after your dog. (犬のフンは必ずお持ち帰りください。) |
「捨てないで」を表す英語③ Keep
Keep は、「保持する」「取っておく」というニュアンスで、「捨てないで」と伝える英語表現です。特定のものを保存しておいてほしいときに使われます。
【例文1】 Please keep the receipt. (レシートは捨てないで(取っておいて)ください。) |
【例文2】 Please keep this box, you might need it for the return. (この箱は捨てないで取っておいてください。返品に必要かもしれません。) |
「捨てないで」を表す英語はさまざま
今回は「捨てないで」を意味する主に3つの英語表現を紹介しました。
- Don’t throw away: 日常でよく使う「捨てないで」
- No littering: 公共の場での「ポイ捨て禁止」
- Keep: 「取っておいて」というニュアンス
ぜひ例文を参考に、実際の会話で使ってみてくださいね。毎日コツコツと学習を続け、ぜひ英語習得を一緒に頑張りましょう!