英検®準2級二次試験(面接)対策!合格するためのポイントと練習方法

英検®準2級は、高校生が取得を推奨されるレベルであり、大学入試での優遇や単位認定にも繋がる重要な資格です。多くの高校生が受験すると思いますが、一次試験を突破したからといって安心してはいけません。二次試験である面接は、対策を怠ると不合格になってしまうことも珍しくありません。
この記事では、年間300人以上に英語を指導するプロ英会話講師として、英検®準2級の二次試験(面接)で合格するためのポイントと、具体的な練習方法を徹底的に解説します。単なる試験の流れだけではなく、面接官がどこを見ているのか、どうすれば高得点を取れるのかを、具体的なテクニックを交えてご紹介します。

この記事を書いた人
・独学で英検®1級合格、TOEIC®925
・英会話講師として年間300人以上に指導
・翻訳家としても活動
・1児の母
・日本生まれ日本育ちの純ジャパ
英検®準2級二次試験(面接)とは?
英検®準2級の二次試験は、個人面接形式で実施され、英語でコミュニケーションを図る能力が問われます。試験時間はわずか約6分と短いため、この限られた時間でいかに自分の実力をアピールできるかが合格の鍵となります。
従来型では、一次試験(筆記)に合格した人が、後日二次試験(面接)を受験します。一次試験の結果発表から二次試験までは時間があるため、しっかりと対策期間を設けることができます。
一方、S-CBTでは、1日で4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)をすべて受験します。二次試験と同じ形式の面接パートが、受験日当日に実施されるため、事前に計画的に対策を進めておく必要があります。
英検®準2級二次試験(面接)の試験の流れ
英検®準2級二次試験(面接)は、以下の流れで実施されます。それぞれのステップをしっかりと理解し、本番で慌てないようにしましょう。
1. 試験会場に到着したら
まずはスタッフの指示に従い、指定された席に着席します。面接カードに氏名や受験番号などを記入し、案内があるまで静かに待ちます。この時、過度に緊張せず、リラックスした状態で過ごすことが大切です。
2. 入室と面接カードの提出
面接カードを持って面接室へ向かいます。ドアがある場合は軽く3回ノックし、「May I come in? (入っても良いですか。)」と尋ねるのがマナーです。面接官から「Yes, please.」などの返事があったらドアを開けて入室しましょう。
入室後、面接官から面接カードを渡すよう促されるので、「Here you are. (どうぞ)」と言って渡します。その後、「Please have a seat. (どうぞお座りください。)」と着席を促されるので、「Thank you. (ありがとうございます。)」と答えて着席します。
3. あいさつと問題カードの受け取り
着席後、面接官が名前と受験級を英語で確認します。その後、問題カードを手渡されるので、「Thank you.」と答えて受け取ります。この時、しっかりと面接官の目を見て、はっきりとした声で応えることが重要です。
4. パッセージの黙読と音読
問題カードに書かれているパッセージを20秒間で黙読し、その後音読します。この音読パートは、英検®準2級の二次試験(面接)で最初に行われる重要なパートです。
5. イラストに関する質問3問
問題カードに描かれているイラストに関する質問を3つ問われます。このパートでは、イラストを正確に理解し、内容を英語で説明する能力が試されます。全ての質問が終わった後は、面接官から問題カードを裏返すよう指示が入ります。
6. 意見を答えたり、自分自身に関する質問2問
問題カードを裏返した後、自分自身に関する質問が2つ問われます。このパートでは、自分の意見や経験を英語で表現する力が問われます。
7. 問題カードの返却と退室
全ての質問が終了したら、面接官から問題カードを返却するよう指示されます。「Here you are.」と言って渡し、最後に「Thank you very much. Have a nice day!」といったあいさつをして退室します。
英検®準2級二次試験(面接)の問題形式
年間300人以上を指導する英検®1級講師が、実際の試験形式に沿って、英検®準2級二次試験(面接)のサンプル問題を用意しました。本番を想定して、一度声に出して練習してみましょう。
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パッセージの黙読と音読
まずは、パッセージを20秒間で黙読します。その後音読するように指示されるので、タイトルから大きな声で読み上げましょう。
1問目はパッセージの内容から出題
1問目は、パッセージの中に答えが書いてある質問がされます。例題を見てみましょう。
例題
No. 1: According to the passage, why do many people like to travel by train?
解答のポイント:例題では、「Why」と聞かれているので、「Because」から始まる理由の部分が答えとなります。
解答例:Because they do not have to drive a car.
2問目はイラストAを見て答える
2問目はイラストAを見て答える質問です。質問文は毎回同じです。例題を見てみましょう。

例題
No.2: Now, please look at the people in Picture A. They are doing different things. Tell me as much as you can about what they are doing.
解答のポイント:登場人物は5人で、全部で5つの文ができるようになっています。全ての人物について答えるようにしましょう。
解答例:
A woman is reading a book on the bench. 女性がベンチで本を読んでいます。
A man is riding a bicycle. 男性が自転車に乗っています。
A boy is playing soccer. 少年がサッカーをしています。
A girl is looking at a flower. 少女が花を見ています。
An eldery man is planting. 高齢の男性が木を植えています。
3問目はイラストBを見て答える
3問目はイラストBを見て答えます。質問文は毎回同じで、人物のところだけ「man」や「woman」など、その時に登場している人に合わせて変わります。例題を見てみましょう。

例題
No.3: Now, look at the boy in Picture B. Please describe the situation.
解答のポイント:吹き出しの中に登場人物のやりたいことが書かれており、実際の状況は異なっているという状況が描かれたイラストが多いです。「because」や「so」、「but」を使って現状と吹き出しのつなげるように作文すると良いです。例題では、吹き出しから男の子が釣りに行きたかったことと、実際には風邪を引いたということが分かります。
解答例:1. He feels sick so he can’t go fishing. または 2. He can’t go fishing because he feels sick. または 3. He wanted to go fishing but he can’t because he feels sick.
4問目は意見を答える質問
4~5問目では問題カードは使いません。例題を見てみましょう。
例題
No.4: Do you think traveling by train is better than by a car?
解答のポイント:4問目では、自分の意見を問われます。YesとNoどちらで答えても大丈夫です。答え方として、①YesかNoを答える→②簡単な理由→③より詳しい説明の流れで意見を述べると、面接官に分かりやすく説明できます。
解答例:Yes, I do. Because I don’t have to drive and I can relax on the train. Also, I don’t have to worry about accidents, so I think traveling by train is safer than by car because. (はい、そう思います。なぜなら、運転する必要がなく、電車ではリラックスできるからです。また、事故を心配する必要もないので、車よりも電車での移動の方が安全だと思います。)
5問目は自分自身について答える質問
5問目では、自分自身について答える質問がよく出されます。例題を見てみましょう。
例題
No.5: These days, many people like to buy things online. Do you buy things online?
解答のポイント:「多くの人は~ですが、あなたはどうですか」という聞き方が多いです。4問目と同様に①YesかNoを答える→②簡単な理由→③より詳しい説明の流れで意見を述べると、面接官に分かりやすく説明できます。
解答例:Yes, I do. I often buy books and clothes online. I like it because it’s very easy and I can find many things. I think it saves my time, too. (はい、買います。本や洋服をよく買います。簡単で多くの物を見つけられるので好きです。時間の節約にもなると思います。)
英検®準2級二次試験(面接)の配点と合格基準点
英検®準2級二次試験(面接)では、大きく分けて「音読」「各質問への回答」「態度」の3つの要素が採点されます。
- 音読: 5点満点
- 各質問への回答: 5点 × 5問 = 25点満点
- 態度点(Attitude): 3点満点
合計33点満点で採点されます。
英検®準2級二次試験(面接)の合格基準点
英検®準2級二次試験(面接)では、素点がCSEスコアに変換され、600点満点中406点が合格基準点とされています。これは単純計算で全体の約68%のスコアが必要ということです。合格圏に安全に入るためには、7割以上のスコアを目指して学習を進めていきましょう。
英検®準2級二次試験(面接)で合格するためのポイント
ここからは、先ほど述べたサンプル問題を使って、英検®準2級二次試験(面接)で合格するための具体的なポイントを見ていきましょう。
音読で気をつけるポイント
音読は最初のパートであり、面接官に良い印象を与えるチャンスです。以下のポイントを意識して練習しましょう。
タイトルから読む
多くの受験者が忘れてしまうポイントですが、パッセージのタイトルも必ず音読しましょう。タイトルを読んだら、少し間を空けて本文に入ると上手な読み方です。
三人称単数や名詞の複数形に注意
こちらの多くの受験者がミスしているポイントです。動詞が三人称単数になっていたり、名詞が複数形になっている場合は、「s」 の音を意識して発音しましょう。
速く読む必要はない
速く読んだ方が良いということはありません。正しい発音とイントネーションで読むことを心がけ、ミスがないように大きな声で一文一文をていねいに読んでいきましょう。コンマでは少し間を置き、ピリオドではしっかり止まることで、メリハリがついて聞き手に分かりやすくなります。
1問目で使える裏ワザ
1問目はパッセージの内容に関する質問です。黙読中の20秒間で、質問の答えになりそうな箇所を見つけておくと慌てずに済みます。特に、「because 」や「 in this way」、「so 」のような接続詞の前後には、質問の答えとなる重要な情報が含まれていることが多いので、要チェックです。
2問目では5つの文を作ろう
イラストに関する質問は、登場人物や状況を正確に描写する力が求められます。問題カードには5人の登場人物が描かれているため、全員について説明できるよう準備しておきましょう。5人全員について説明できれば、高い評価につながります。
主語は「A man」「A boy」のようにする
名前が分からないので、性別や年齢で判断して説明します。単数である場合がほとんどなので、冠詞の「a」を忘れずに付けましょう。
全ての文を現在進行形にする
「A boy is doing his homework.」「A woman is cooking.」のように、現在進行形「is / are + 動詞のing形」を使って、何をしているかを説明しましょう。
3問目では2つの文を作ろう
3問目では、吹き出しの中に登場人物のやりたいことが書かれており、実際の状況は異なっているという状況が描かれたイラストが多いです。「because」や「so」、「but」を使って現状と吹き出しのつなげるように作文すると良いです。
4~5問目では3文以上で答えよう
4問目と5問目は、受験者自身の意見や経験を問う質問です。これらの質問には、3文以上で答えるのが理想的です。3級までは1文答えられれば良かったのですが、英検®準2級二次試験(面接)では、自分の意見をしっかりと順序立てて述べる必要があります。
1つ目の文で質問に答える
「Yes, I do.」や「I think it is a good idea.」のように、まずは質問に対する自分の答えを明確に述べます。
2つ目以降の文で理由や具体例を述べる
なぜそう思うのかという理由や、具体的なエピソードを交えながら説明します。例えば、「I think it’s a good idea for children to have pets because they can learn about lives. My family has a dog, and I have to walk him every day.」のように、話を広げることで、面接官に「この受験者はしっかりと自分の意見を英語で表現できる」と判断してもらえます。
面接官も、採点するための材料がなければ高得点をつけることができません。積極的に話し、自分の考えを伝える姿勢を見せることが大切です。
態度点(attitude)は満点を取ろう
態度点(attitude) は、面接の最初から最後まで、面接官とのコミュニケーションを円滑に進めるための重要な要素です。この項目は、誰でも満点を狙えるので3点満点を取りたいところです。
目を見て大きな声で話す
面接官の目を見て話すことで、自信があるように見えます。S-CBTの場合も、しっかりと前を向いて答えるようにしましょう。
また、せっかく良い回答をしていても聞こえなければ意味がありません。また、ハキハキとした声で話した方が、積極的に話そうとしていると評価されます。いつもはシャイな人も、本番では大きな声で答えるように心がけましょう。
沈黙を作らない
質問に詰まってしまっても何か言葉を発することで、コミュニケーションを続けようとする意思を表すことができます。黙ったままでいると、考えているのか、答えられないのか、面接官にとっては判断が難しいです。沈黙が長く続くと次の問題に移ってしまうため、何かしら言うようにしましょう。
もし考えているのなら「Well…」「Let me see…」のように考えようとする姿勢を見せ、質問が分からなかったのなら、すぐに「Could you repeat the question, please?(質問を繰り返していただけますか。)」と聞きましょう。
英検®準2級二次試験(面接)の練習方法
英検®準2級の二次試験(面接)で合格するためには、知識を詰め込むだけでなく、声に出して練習することが何よりも重要です。できれば毎日声に出してパッセージを読んだり、質問に答えたりしてみましょう。独学の場合は録音して自分の声を聞き返すと、改善点が見つかります。質問に対する回答がすぐに思いつかない場合は、まずは日本語で考え、それを英語で作文する練習をしてみましょう。頭の中が整理されて、自分が言いやすい回答が見つかります。
もし、家族や友達、学校の先生など協力者がいる場合は面接官役を頼み、時間を計って模擬試験を実施しましょう。他の人が聞いていると緊張感が生まれ、本番さながらの雰囲気の中練習することができます。
英検®準2級二次試験(面接)に本気で受かりたい人は
独学での練習に限界を感じている方、短期間で合格を掴みたいと考えている方は、プロの力を借りるのも一つの手です。meantのオンライン英会話を利用して、英検®1級講師による模擬面接で合格をつかみ取りましょう。
年間300人以上に指導し、合格者を多数輩出している経験から的確なフィードバックをします。「言われないと気づかなかった」と大変好評いただいております。
中学2年生で英検®準2級に合格
運動部に所属していて忙しかったNさんですが、meantのオンライン英会話「ライト(25分)」を利用することで、無理なく学習を習慣化できました。学校から帰った後や土曜日の午後中に短時間でサクッと受講でき、ストレスなく学習を続けることができました。面接対策では何度も模擬面接で実践的な練習を行い、面接の流れに慣れることで、回答を考えることに100%の力を出せるようになりました。また、模擬面接の後には細かくフィードバックし、どのように回答をより良くできるかアドバイスしていきました。それに加え、態度点を考慮したアドバイスもし、その結果態度点は満点でした。
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