【高校生】英単語を覚えるコツ!英検1級の英会話講師が解説
英単語の学習は、英語力を高めるために欠かせないものです。しかし、多くの高校生が単語の暗記に苦労しているのが現実です。特に、英検や大学受験を視野に入れたレベルの単語となると、その量や難易度に圧倒されがちです。しかし、効果的な覚え方を知っていれば、単語学習も楽しくなり、効率よく覚えることができます。この記事では、現役の英会話講師である私が、単語の覚えるコツを伝授します!
この記事を書いた人
・独学で英検®1級合格、TOEIC®925
・現役英会話講師として300人以上に指導
・翻訳家としても活動
・1児の母
・日本生まれ日本育ちの純ジャパ
目標を設定しよう
単語学習は短期間で終わるものではありません。長い期間をかけて覚えていく量を増やしていく必要があります。そのためには、具体的な目標を設定することが重要です。目標がないと、学習が漠然としてしまい、モチベーションも下がりがちです。
まずは長期的な目標を立てる
まずは、長期的な目標を立てましょう。例えば、「英検®2級合格」「OO大学合格」といった具体的な目標が良いです。目標が決まったらそのレベルに見合った単語帳を購入しましょう。「英検®2級合格」が目標なら「【音声アプリ対応】英検2級 でる順パス単 5訂版 (旺文社英検書)」、「MARCH合格」なら「英単語ターゲット1900 6訂版(音声DL付) 英単熟語ターゲットシリーズ」というように、目標に合わせて用意する単語帳(=覚えなければいけない単語)が明確になっていきます。
ただし、自分の今のレベルと目標のレベルがあまりにも遠く離れている場合は、まずは自分のレベルに近いものを選んだ方が良いです。「英検®2級合格」が目標だけどまだ難しいなら「【音声アプリ対応】英検準2級 でる順パス単 5訂版 (旺文社英検書)」、「MARCH合格」が目標だけどまだ難しいなら「【音声無料】速読英単語 入門編[改訂第3版]」というように、自分のレベルに合わせて使用する単語帳を決めましょう。
次に短期的な目標を立てる
最終目標が決まったら、次は短期的な目標を立てましょう。例えば、「1日に50個覚える」「1週間で300語覚える」といった目標です。単語学習で大切なのは、毎日たくさんの量をこなし、単語帳1周を何回も繰り返すことです。
例えば、2000語収録されている単語帳を「1日10個覚えよう」という目標を立てても、終わるのに200日かかります。200日後、最初に見た単語を覚えていられるでしょうか?ほとんどの人は無理だと思います。なるべく「1日50個~100個」といったボリュームをこなし、単語帳を何周も繰り返し学習した方が、単語に触れる回数が増え、定着しやすいです。
ただし「1日50個~100個」といった数を1回で完璧に覚えなければいけないわけではないです。ここで重要なのは「なるべく多くの単語に何回も触れること」です。そのため、覚える努力はすべきですが、完璧に覚えていないから次の50~100個に進んではいけないということはありません。
また、3~4周目くらいからは覚えた単語はたまに復習する程度にして飛ばし、覚えていない単語に重点的に取り組むと効率的です。つまり、何周も繰り返すうちに、1周のスピードが速くなっていきます。
単語を覚えるコツ
ここからは実際に覚えるためのコツを紹介します。
視覚と音を活用する
人間の記憶は、視覚や音を通じてより強固に形成されることが研究でわかっています。そのため、目と耳を使った学習が効果的です。最近では、音声ダウンロードや英単語アプリを使ってスマホで英単語学習できるようになっています。単語帳を見るだけでなく、「耳でも覚える」ことを意識しましょう。
特に、正しい発音を覚えることはリスニング対策にもつながります。「知らない単語は聞き取れない」と言われるように正しい発音を知らない単語も聞き取れません。分かったつもりにならず、すべての単語を1回は聞いておくことをおすすめします。
また、視覚的に覚えるには単語を見るだけでなく、意味をイラストで覚えることも効果的です。単語帳の意味を見てもイメージが湧かないということがあると思います。そういった単語はGoogle画像検索などで調べてみると良いです。その単語を表す画像が出てくるため、視覚的に理解することができます。
定期的な復習が大事
人間の記憶は「忘却曲線」に従って、時間とともに忘れやすくなります。これを防ぐためには、定期的な復習が欠かせません。例えば、1日後、3日後、1週間後といったタイミングで復習することで、長期記憶に定着させることができます。
例えば、「昨日学習したところを復習してから今日の分に取り組む」、「週末には1週間分の単語をまとめて復習する」というように、短期間での復習をすることで単語の定着が格段に変わります。慣れないうちは苦しいかもしれませんが、目標を達成するためには復習を習慣化しましょう。
グループ分けして覚える
単語をグループ分けして単語同士の関連性を見つけることで、記憶に強く残るだけでなく、実際の英語を使うときに単語が自然に引き出されやすくなるという利点があります。
単語をテーマごとにまとめてみましょう。例えば、ある特定の分野の単語をまとめて学ぶことで、頭の中にそのテーマに関連する「単語のセット」を作ることができます。これにより、関連する状況で一連の単語がまとめて思い出せるようになります。
- 「天気」:rain(雨)、cloudy(曇り)、sunshine(陽射し)、temperature(温度)、forecast(予報)
- 「旅行」:destination(目的地)、passport(パスポート)、luggage(荷物)、departure(出発)、arrival(到着)
- 「感情」:anger(怒り)、fear(恐れ)、joy(喜び)、disappointment(失望)
このように、あるトピックについて一連の単語をまとめて覚えることで、実際にその状況の問題が出たときに、単語が頭の引き出しから出やすくなっていきます。
語源で覚える
語源をもとに単語をグループ化するのも非常に有効です。英単語の多くは、ラテン語やギリシャ語に由来しています。接頭辞や接尾辞を手がかりに、意味を覚えていくのも非常に効果的です。また、単語が覚えやすくなるだけでなく、新しい単語に出会ったときにその意味を接頭辞や接尾辞から推測しやすくなります。
例えば、rebuild「再建する」という単語には “re-“という「再び、戻る」といった意味を持つ接頭辞がついています。 “re- (再び)+ build(建てる)”=再建する、というように語源を理解することで単語の定着が良くなります。
接頭辞接尾辞はたくさんありますが、まずは代表的なものを覚えれば充分です。インターネットなどで「接頭辞接尾辞 一覧」などと調べればすぐ出てくるので、1度は見ておくことをおすすめします。
一言一句覚えなくて良い
単語学習で大切なのは、「単語帳に書いてある意味を一言一句覚えなくて良い」ということです。例えば、availableという単語は「利用可能な」という意味と書いている単語帳がほとんどだと思いますが、この文字通りの意味で覚えていると解釈が難しいときがあります。
例えば、穴埋め問題の “He is ( ).” という問題で、選択肢に “available”があったとして、「彼は利用可能だ。」という文はおかしいので、除外してしまうということが起きてしまうかもしれません。availableには「(人の)手が空いている」という意味があり、それを知っていないとこの問題を解くことは難しいと思います。
「(人の)手が空いている」という意味があることを知ると、平たく考えれば「利用可能=手が空いている」と思えてくると思います。このように、何となくの意味で覚えておくことも意外と大切だったりするのです。そのため、単語帳に書いてある意味は「日本語訳の一例」程度に考え、個室しすぎることは避けましょう。
自分に合った方法で学習を
今回は、英単語を覚えるコツを紹介しました。大切なのは、自分のレベル・目標に合わせて教材を選ぶことです。そして、コツがあるとはいえ、最後には自分の継続的な努力が単語量に直結してくるということです。裏技は存在しませんが、効率的・効果的に学び、自分の最終目標をクリアしましょう!
この記事があなたの英語力UPにつながれば幸いです。