文頭のactuallyの意味と使い方を例文付きで解説!発音も知っておこう【今日のフレーズ#39】

英語の会話で頻繁に耳にする単語、actually、皆さんはどのように使っていますか?辞書を引くと「実際に、現実に」といった意味が出てきますが、実際の会話ではそれだけではない様々なニュアンスで使われています。この記事では、actually の正確な意味から使い方、発音、そして意外な語源まで徹底的に解説していきます。

■この記事を書いた人
純ジャパながら独学で英検®1級、TOEIC®925を取得。年間300人以上に指導している現役英会話講師です。字幕・吹替・広告翻訳家としての顔も持ち、現在は1児の母として子育てと両立しながらフランス語も話すマルチリンガルに。メディア会社での役職経験を活かした分かりやすい解説で、英語学習に役立つコンテンツをお届けしています。
actuallyの意味は?
actually のコアとなる意味は「事実は、本当は」です。品詞は副詞で、文中の様々な場所で使われますが、会話では文頭に置かれることが多いです。例文と共に使い方を見ていきましょう。
文頭のactually意味と使い方
文頭に置かれる actually は、主に以下の2つの意味があります。
相手の言ったことや考えを否定・訂正する
ネイティブが最もよく使う文頭のactually は、「実は違うんだよ」「本当はね」という意味で、相手の言葉やその場にいる人の共通認識に対して異なる事実を伝える際に使います。例文を確認してみましょう。
【例文1】 A: So, you didn’t finish your homework, did you? 宿題、終わらなかったんでしょ? B: Actually, I did. I finished it this morning. いや、実はやったよ。今朝終わらせたんだ。 |
【例文2】 A: I heard the meeting took 2 hours to make a final decision. 最終決定を下すのに会議が2時間かかったと聞いたよ。 B: Actually, it was 4 hours. Our boss wanted to make sure of every single detail. いや、実は4時間かかったよ。上司があらゆる細部まで確かめたがったの。 |
このように、文頭のactuallyには相手が想像していることと事実が異なる場合に否定・訂正する使い方ができます。
話を切り出す・話題を変える
文頭のactually は、会話の流れを少し変えたいときや、本題に入る前に前置きとして使うこともでき、少し間を持たせたり、クッション言葉のような使い方ができます。例文を確認してみましょう。
【例文1】 A: Do you want to go to the movies tonight? 今夜映画に行かない? B: Actually, I was wondering if you could help me with something. I’m having trouble with my presentation. あの、実はちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど。プレゼンのことで困っていて。 |
【例文2】 A: The movie starts at 7 p.m., right? 映画って7時からだよね? B: Actually, I can’t go. I got a phone call and it’s emergency. あのね、実は行けなくなった。緊急の連絡があったんだ。 |
このように、文頭でactually を使って少し言いにくい本題を自然に切り出す使い方が可能です。
洋画「Love Actually」の意味
イギリスのクリスマス映画の傑作『Love Actually(邦題:ラブ・アクチュアリー)』(2003,ⒸUniversal Pictures)は、ロンドンを舞台に、クリスマスを迎える人々の様々な形の愛を描いた群像劇です。
タイトルの Love Actually は、直訳すると「愛は、本当に」となります。これは、映画の冒頭のナレーションで語られる「Love actually is all around us.」(愛は、実際に私たちの周りにどこにでもある)というセリフから来ています。
映画全体を通して、様々な登場人物たちの愛の物語が繰り広げられますが、そのどれもが派手なものではなく、日常の中にひっそりと存在する、身近でリアルな愛を描いています。
タイトルの Love Actually は、「愛は、本当に存在するんだ」という、この映画のテーマそのものを表しています。
actuallyの発音
actually の発音は、日本人にとって少し難しく感じられるかもしれません。発音記号は /’æk.tʃu.ə.li/ または /’æk.tʃə.li/ となります。
発音の仕方のポイントは以下の3つです。
- 最初の音「ac-」: 「アック」ではなく、日本語の「ア」と「エ」の中間のような音で始め、すぐに「ク」の音を続けます。
- 真ん中の音「-tu-」: ここは「チュ」と「ツ」の中間のような音になります。
- 最後の音「-ally」: 「アリー」ではなく、ほとんど「リー」のように発音されることが多いです。
ネイティブは速く発音するため、真ん中の「u」の音がほとんど聞こえなくなり「アクチャリー」のように聞こえることが多いです。聞き取れるように、そして自然に発音できるように、何度も声に出して練習してみましょう。
actuallyの意味を理解して使いこなそう
actually は、相手の言葉を訂正したり、話を切り出したりと、様々なニュアンスを伝えることができる、便利な意味を持つ単語です。特に文頭の actually は、会話の流れをスムーズにし、コミュニケーションの助けとなるでしょう。actually の使い方をマスターして、より豊かな英会話を楽しみましょう!