海外ドラマのおかげで英検®1級合格した話
英語学習はテキストを黙々と進めたり、熱心に英会話に通ったりと地道な努力が必要です。その過酷さから挫折してしまう方も多いでしょう。
もちろん私も、テキストやオンライン英会話を使って学習することがほとんどですが、やはり「しんどい」と辛くなってしまうこともあります。そんな時、私は「海外ドラマや洋画を観る」ということをしています。「ただの気分転換でしょう」と見くびってはいけません。海外ドラマや洋画を観ることで、①単語力UP②リスニング力UP③モチベーションUPなどなど良いことずくめです。さらに、海外ドラマや洋画には「英検®1級レベルの単語を多く含んでいる」ということにも気づいてからは、英語学習の一環として取り入れるようになり、単語の定着度も上げることができました。そして、最終的には英検®1級に合格することができました。
今回は、私が実際に観た海外ドラマや洋画と、その学習法について紹介したいと思います。
この記事を書いた人
・独学で英検®1級合格、TOEIC®925
・現役英会話講師として300人以上に指導
・翻訳家としても活動
・1児の母
・日本生まれ日本育ちの純ジャパ
コンテンツ選びの3つのポイント
まずはコンテンツ選びからです。使うものかは映画でも海外ドラマでもどちらでも大丈夫です。選ぶ際のポイントは3つあります。
日常会話が多い作品
英語習得のためには、身近な表現から身に着けていった方が効果的です。そのため、普段使う機会の少ない医療現場で使われる英語のような専門性の高い作品は向きません。また、ファンタジーよりも現実に近い設定の作品の方が、日常的な会話を聞けるのでおすすめです。
スクリプトか英語字幕がある作品
セリフなど、何て言っているか分かるようにするには、知らない単語や表現を調べる必要があります。そのためには、スクリプトか英語字幕が必要です。英語字幕は、実際に話しているセリフを短縮している場合もあるため、できればスクリプトを確認できる作品を選ぶと良いでしょう。ファンの多い作品では、スクリプトがインターネットで簡単に見つかるため、有名な作品を選ぶことをおすすめします。
繰り返し見ても苦にならない好きな作品
海外ドラマや洋画を使った学習では、その作品を繰り返し観ることになります。そのため、何度見ても苦にならないような作品を選ぶと良いでしょう。
ずばり!私が使ったコンテンツ
Desperate Housewives (2004-2012)
邦題は「デスパレートな妻たち」です。私はこの作品が大好きで、10回以上は見ていると思います。一話40分程度で、一シーズンだいたい23話程あります。8シーズンまであるので全部見ると180話くらい観ることになります。
※タイトルから勘違いされがちですが、ドロドロ不倫ドラマではありません
あらすじ
郊外に住む4人の主婦の波乱万丈な日常を、コメディ、サスペンスなどの要素を交えながら描いている作品です。恋愛、結婚、子育て、仕事、病気、別れなど、人生における誰もが共感できるような場面が多くある作品です。殺人、監禁、巨大トルネードなどのドラマ要素もたっぷりと盛り込まれ、アメリカのドラマならではのスケールは魅力的です。
おすすめポイント
- 日常会話レベルの英語で、セリフの量も多い
- 登場人物全員の発音がきれい(訛りがない)
- 途中でイギリス英語、オーストラリア英語を話す人がでてくるので違いがわかりやすい
- (個人的に)何度見ても飽きない
- 今見ても古臭さをほぼ感じない
- 教会やパーティの様子が頻回にありアメリカの生活を想像できる
- 1つのエピソード内に1つ以上は英検®1級レベルの単語がでてくるので、英検®対策としても役に立った
長編のドラマなので、本当にたくさんの表現がでてきます。このドラマで学んだ単語が英検®1級の語彙問題で出たときは、本当にラッキーだと思いました。英語学習は教科書に頼るだけではなく、さまざまなコンテンツから学んだり、アプローチの仕方を変えることで、より多くの表現を吸収できると思います。
The Intern (2015)
邦題は「マイ・インターン」です。仕事や私生活など日常に基づいたストーリーで見やすく、英語学習にも適していました。私は、この映画のスクリプト(セリフ)も確認しながら、分からないところがなくなるまで何度も見ました。アマゾンプライムで観ると最後に特典映像(インタビュー)が観られます。
あらすじ
急成長中のファッションサイトを運営する会社のCEOジュールズ。子どもにも恵まれ、幸せに暮らす完璧なこの女性が、インターンとして入社した70歳のベンと心を通わせながら、仕事や家庭に起こる試練を乗り越えていく。
おすすめポイント
- 日常会話レベルの英語で、セリフの量も多い
- 登場人物全員の発音がきれい(訛りがない)
- 少し早口&長めのセリフもあり、リスニングの練習になった
- 英検®などの参考書からは学べないような表現も学べた
他にもさまざまな作品を見ていますが、特に役に立った2つの作品をご紹介しました。
動画コンテンツを使った学習方法3ステップ
まずは普通に観る
まずは、作品を観て内容を把握します。音声はもちろん英語です。ただし、この段階では日本語字幕を付けても良いです。内容を把握することで英語を理解しやすくなります。もちろん、日本語字幕がなくても理解できる人は、字幕なしで見てOKです。
わからない単語や表現を調べる
次は英語字幕もしくは字幕なしで見ます。わからない単語や表現を辞書で調べましょう。わからない単語がたくさんあるなら、その都度映像を止めて意味を調べます。少し巻き戻しをしてシーンを再度見たときに、話されている文の意味が分かるようになることが理想です。
わからない単語が少なければ、最後まで見た後にまとめて調べても良いですね。私は、「映像を全て見る→スクリプトを読む→知らない単語・表現を調べる」という流れで学習しました。
字幕なしで観る
字幕がなくても聞き取れる部分が増えているはずです。繰り返し観るとより効果が分かります。
動画コンテンツを使った学習の落とし穴
海外ドラマや洋画を使った学習は、単語力やリスニング力をあげてくれ、また実際に使われている本場の英語を聞くことができる効果的な学習法の一つです。しかし、次のことも考慮に入れておく必要があります。
動画コンテンツは補完教材として使う
動画コンテンツだけでもある程度の学習効果はありますが、やはり英語を第二言語として学ぶなら、単語帳や参考書を使った学習で基礎知識を固めていく必要があります。動画コンテンツは、補完的な教材と考えた方が良いでしょう。
英語初心者には難しい学習法
この学習法は、英語の基礎がある程度できていて、長時間英語を聞いていても苦ではないレベルである必要があります。そのため、英語初心者には少々レベルが高く、挫折してしまうかもしれません。字幕をつけて見ていると理解している気になっていることがほとんどなので、一度字幕なしで見て自分の実力を試してみることをおすすめします。
好きなドラマや映画で英語を学ぼう
海外ドラマや映画などのコンテンツを観て学習すると気分転換になるだけでなく、有益な単語や表現を知ることもできます。ぜひ学習方法の1つとして取り入れてみてくださいね。
※このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
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