「臆病」は英語で?英検1級の英会話講師が解説【今日のフレーズ#13】

誰かを「臆病者」と呼んだり、自分自身の臆病な性格を表現したりするとき、英語ではどのような言葉を使えばいいのでしょうか?日本語の「臆病」には、単に怖がりなだけでなく、弱気で踏み出せない、というニュアンスも含まれます。今回は、その度合いや状況によって使い分けられる英語フレーズを3つご紹介します。

この記事を書いた人
・独学で英検®1級合格、TOEIC®925
・英会話講師として年間300人以上に指導
・翻訳家としても活動
・1児の母
・日本生まれ日本育ちの純ジャパ
coward
cowardは、「臆病者」「卑怯者」を意味する、非常に強い言葉です。危険や困難に立ち向かう勇気がなく、逃げ出す人を非難する際に使われます。名詞として使うため、cowardを形容詞として使いたい場合はcowardlyになります。
【例文1】 He refused to stand up for his friend and was called a coward. 彼は友人のために立ち上がることを拒否し、臆病者と呼ばれた。 |
【例文2】 It was a cowardly act to run away from the problem 逃げ出すのは臆病な行為だった。 |
chicken
chickenは直訳すると「鶏」ですが、スラングとして「臆病者」「腰抜け」という意味で使われます。cowardよりも少し口語的で、友人同士でからかうような軽いニュアンスから、真剣な非難まで幅広く使われます。特に、何かを怖がってやらない人に対して使われます。
【例文1】 He backed out of the challenge at the last minute. What a chicken! 彼は土壇場でその挑戦から降りた。なんて臆病なんだ! |
【例文2】 Don’t be a chicken! Just ask her out on a date. 臆病になるなよ!ただ彼女をデートに誘うだけだ。 |
faint-hearted
faint-heartedは、「気が弱い」「臆病な」「小心者な」という意味の形容詞です。cowardやchickenのような強い非難のニュアンスはなく、単に「勇気がない」「怖がりだ」という性格や状態を表現するのに適しています。より丁寧な場面や、相手を傷つけずに「臆病さ」を伝えたいときに使えます。
【例文1】 You need to be bold and not so faint-hearted to succeed in this industry. この業界で成功するには、大胆でなければならず、そんなに臆病ではいけない。 |
【例文2】 The movie was too scary for me. It is not for the faint-hearted. その映画は私には怖すぎた。臆病な人は見ない方がいい。 |
言葉の選び方一つで伝わるニュアンス
今回は「臆病」を表現する英語フレーズを3つご紹介しました。cowardは強い非難、chickenは少し砕けた口語的な非難、そしてfaint-heartedは客観的な性格描写、というように、それぞれニュアンスが異なります。
これらのフレーズを使い分けることで、あなたの意図する「臆病さ」をより正確に伝えられます。ぜひ、このブログを参考に、状況に応じて適切な言葉を選んでみてください。