【ネイティブのように話す英語】自然に話せるようになる3つのコツを英検®1級講師が解説

「ネイティブのように英語を話せるようになりたい」英語学習をしている人なら、一度はそう思ったことがあるのではないでしょうか。でも同時に、
- 発音を完璧にしないと無理そう
- 帰国子女じゃないと無理なのでは
- 何年勉強しても“ネイティブ感”が出ない
そんな不安を感じている方も多いはずです。結論から言うと、英語をネイティブのように話すことは、才能ではなく「スキル」です。しかも、それは発音だけで決まるものではありません。
この記事では、英検1級・英会話講師として多くの学習者を見てきた経験から、
- そもそも「ネイティブのように話す」とはどういうことか?
- 日本人がつまずきやすいポイント
- 今日から実践できる具体的なコツと練習法
を、分かりやすく解説します。「英語をもっと自然に話せるようになりたい」そう感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

■この記事を書いた人
純ジャパながら独学で英検®1級、TOEIC®925を取得。年間300人以上に指導している現役英会話講師です。字幕・吹替・広告翻訳家としての顔も持ち、現在は1児の母として子育てと両立しながらフランス語も話すマルチリンガルに。メディア会社での役職経験を活かした分かりやすい解説で、英語学習に役立つコンテンツをお届けしています。
ネイティブのように話す英語とは?

そもそも、「ネイティブのように話す英語」というのはどのようなことでしょうか。
発音よりも大切なこと
ネイティブのように話したくて、一つの単語の発音にこだわり過ぎていませんか?もちろん発音は大切ですが、それだけではネイティブらしくは聞こえません。単語同士の音がつながって発音が変わることもありますし、文脈によっては抑揚が変わります。
英語を話す時に気をつけたいことは、多少のミスがあっても止まらず会話の流れを大切にして話すことです。途切れ途切れに単語だけを発話する話し方は、聞き取りづらいことが多いです。流れや強弱がないと、会話のどこにポイントがあるのか、結局何を言いたかったのか伝わりづらくなってしまいます。そのため、多少の間違いは気にせずに、まずは一つの文を止まらず言えるようにする練習をしていくことが大切です。
文法よりも大切なこと
さらに、ネイティブのように話したければ、文法を間違えてはいけないと思っている人は多いです。しかし、実際のネイティブスピーカーでも、文法的に細かく見ると間違っていることもあることは事実です。特に、非ネイティブと話している場合は、相手が文法ミスすることを前提に会話している人も多く、文法が間違っていても気にしない人がほとんどです。それよりも、ネイティブが使うような自然な表現を使うことで、よりスムーズなコミュニケーションを取れると思います。
つまり、英語をネイティブのように話すということは、一語一語を完璧に発音することではなく、自然な言い回しを選び、多少のミスがあっても止まらず会話の流れを大切にして話すことだと言えます。
【コラム】「ネイティブのように話す」は英語で何と言う?
「ネイティブのように話す」は、英語では「speak like a native(スピーク・ライク・ア・ネイティブ)」と言います。
likeは「好き」ではなく、「~のように」という前置詞です。nativeは「ネイティブ」で、数えられる名詞のため冠詞「a」が付きます。
| 【例文】 I want to speak like a native in the future. (将来はネイティブのように話せるようになりたいです。) |
ネイティブのように話せない原因

英語を長年勉強しているのに、なかなかネイティブのように話せない…と思っている人も多いはず。なぜネイティブのように話すのが難しいのか、原因を説明していきます。
日本語から英語に翻訳している
一度日本語で考えてから英語に直すと、どうしても不自然な表現になりがちです。ネイティブっぽい英語を話す人ほど、英語ならではの表現を使っています。まずは、自分が言いたいことを「ネイティブだったらどう言うか」という視点で表現を学びましょう。
例えば、「薬を飲む」を日本人は「drink medicine」と言いますが、ネイティブは「take some medicine」と言います。このように、日本語の直訳だと不自然になってしまう場合がよくあります。
正確さを気にしすぎて口が止まる
正確な英語を話そうとして文法や発音を気にしすぎると、会話のテンポが崩れてしまいます。多少のミスがあってもリズムよく話し続けた方が、聞き手に伝わりやすく、ネイティブのように聞こえるはずです。
また、いざ話そうとすると頭が真っ白になってしまうという人は、そもそも単語やフレーズのインプットが足りていないことが多いです。まずは、自分が話したいことに関する基本的な語彙を学びましょう。
ネイティブのように話す英語を身につける3つのコツ

どのようにすれば英語をネイティブのように話すことができるのか、3つのコツを見ていきましょう。
単語ではなくフレーズを覚える
実用的に英語を使いたい場合は、単語単体ではなくフレーズごとに覚える方が効率的です。例えば、「think」「make」など単体で覚えるのではなく、言いたいことを表す文を丸ごと覚えた方がすぐに使うことができます。
- I think so. (そう思います。)
- That makes sense. (なるほど。)
特に、英語では主語や時制によって動詞の形を変化させたり、さまざまな文法を使う必要があるため、自分で一から正しい文を組み立てるのが難しい場合があります。そこへ労力を使うよりも、正しい文を暗記して言った方が効率が良いでしょう。
イントネーションとリズムを意識する
一つひとつの発音にこだわるのではなく、強弱や音のつながりを意識する方が、ネイティブらしさは出やすくなります。例えば、「I went to the museum. (私は美術館に行きました。)」という文を例に考えてみましょう。
- まず、「went」は「t」で終わり、「to」は「t」から始まっているため、この2つの音はつながって聞こえることが多く、「ウェントゥ」のようになります。
- 冠詞「the」は通常弱く発音されます。
- どの単語に強弱をつけるかは何を伝えたいかによっても変わります。日常会話で美術館に行ったことを話すよくあるシチュエーションであれば、「museum」の部分に少し重点を置きます。
しかし、例えば「自分が」行ったことを強調したい場合は「I」を強くしたり、「行ったこと」を強調したい場合は「went to」を強くします。
このように、文全体をどのように発音するか意識するとネイティブに近づけるはずです。最も効果的なのは、音声付きの教材やドラマや映画で実際の英語を聞いて真似ることです。特に、ドラマや映画はシチュエーションが明確なので、状況ごとの言い方を学ぶことができます。
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正確さを気にするより止まらずに話す
正確さを気にして、一つひとつの単語を途切れ途切れに言う話し方だと、聞き手にとっては聞きづらく何を伝えたいのか汲み取ることが難しいです。日本語で考えてみましょう。
- Aさん:「わたし…」「行きました…」「…美術館に」
- Bさん:「わたしを美術館に行けました。」
例えば、Aさんは単語を途切れ途切れに話しており、Bさんが少し間違った文を止まらず言っている場合とでは、Bさんの話の方がストレスを少なく聞くことができます。特に非ネイティブが話している時は、間違いがあってもおかしくないと考える聞き手がほとんどです。間違い作らないことよりも、止まらず話すことに意識を向けましょう。
【まとめ】ネイティブのように話す英語は再現できる

ネイティブのように話す英語は、正しい練習を続ければ、誰でも身につけることができるスキルです。今日からはぜひ、「正しい英語」より「自然な英語」を意識してみてください。
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