名探偵コナン「17年前の真相」シリーズで学ぶ英語|漫画で英語学習
本記事では、『名探偵コナン』104巻FILE.4「達眼の悪魔」に登場する英語のセリフを引用し、英語学習のための解説をしています。セリフを引用しているので、ネタバレが気になる方は閲覧注意です!

今回ピックアップするセリフの引用元
『名探偵コナン』104巻FILE.4「達眼の悪魔」より ©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996 |
I had a great time!
羽田浩司がお酒の席を去る時のひとこと
羽田浩司:
Thank you all! I had a great time.
(皆さんありがとう!楽しいお酒でした!)
解説
“I had a great time.” は、「とても楽しい時間を過ごしました」「最高に楽しかったです」という意味で、食事や飲み会、イベントなど、何かを一緒に楽しんだ後に感謝を伝える際によく使われます。日本語訳のニュアンスとは違っており、日本語では「楽しいお酒でした」は「お酒」にフォーカスしていますが、英語の “I had a great time” は「時間」や「経験」そのものに焦点が当たっています。
Now, if you’ll excuse me,
羽田浩司:
Now, if you’ll excuse me, I have another appointment.
(この後、約束があるので、これで…)
解説
羽田浩司がその場を去る際に使った “Now, if you’ll excuse me” は、丁寧な別れのあいさつで、自分がその場を離れることを伝える際に用いる表現です。
“Now” は、ここで「さあ、それでは」といった、次の行動に移る合図として使われています。 “if you’ll excuse me” は直訳すると「もしあなたが私を許してくれるなら」となりますが、実際には「失礼します」「お先に失礼します」「ちょっと失礼」といった意味合いで使われます。
“appointment” は、特に「人と会う約束」や「予約」を指します。医者や美容院の予約、ビジネスミーティングなど、事前に日時を決めている場合に用いられます。
Who is that guy?
アマンダのボディガードであるレイチェル・浅香が黒田刑事とすれ違うシーン
レイチェル・浅香:
That tall man…Who is that guy?
(あの長身の男…何者でしょうか?)アマンダ:
No idea.
(さあ…)
解説
“Who is that guy?” は「あの男は誰だ?」という意味で、特に相手に対して身元を尋ねる際に使われます。カジュアルな場面でよく耳にする表現です。日本語訳の丁寧なニュアンスと少し違い、状況によっては失礼に聞こえる可能性もあるため、使う相手や場面には注意が必要です。
keep an eye on
先ほどのシーンの続き
レイチェル・浅香:
I’ll make the other guards keep an eye on him.
(他のボディガードにマークさせますか?)アマンダ:
No need! We better get going. Kouji is waiting at his room.
(大丈夫よ!浩司が待っているから、彼の部屋に急ぎましょ!)
解説
“keep an eye on ~” は、「~から目を離さない」「~を監視する」「~に注意を払う」という意味のイディオムです。誰かに何かを見張ってもらいたい時や、注意して見ていてほしい時に使われます。
英文では質問にはなっておらず、「マークさせます」というニュアンスで言っています。
on the right side of the 3rd floor elevator
RUMがアマンダのボディガードを次々と見つけていくシーン
RUM:
This blonde man, on the right side of the 3rd floor elevator…
(3階のエレベーターの右横の金髪の男…)
It’s the man who was with Amanda at Monaco GP. He was her guard!
(モナコGP観戦時にアマンダが帯同していたボディガードだ!)
解説
“on the right side of the 3rd floor elevator”は、「3階のエレベーターの右横」と、人物がいる具体的な場所を示しています。このように「場所+of+場所」で位置関係を説明するのはよく使われる形です。
“It’s the man who was with Amanda at Monaco GP.”は関係代名詞 “who” を使って、その人物が「モナコGPでアマンダと一緒にいた男性」であることを説明しています。関係代名詞を使うことで、人物や物事について追加情報を提供し、より詳細に説明することができます。
The woman with short hair
RUM:
The woman with short hair, in front of the 6th floor stairs…
(6階の階段の前の短髪の女…)
She’s the Amanda’s guard at the ball in Paris.
(パリの舞踏会でアマンダに同行したボディガード!)
解説
“The woman with short hair”は、「短髪の女」と、女性の外見的な特徴を説明する際に使われます。「with + 名詞」の形で、特徴や身につけているものを表すことができます。
“in front of the 6th floor stairs”は、「6階の階段の前」と、人物がいる具体的な位置を示しています。「in front of」は「〜の前に」という位置関係を示す前置詞句です。
Are you alright?
RUMの手下たちがアマンダのボディガードに次々と仕掛けていくシーン
アマンダのボディガード:
Are you alright?
(大丈夫ですか?)RUMの手下:
…I’m okay.
(は、はい…)
解説
“Are you alright?” は、転んだ人、気分が悪そうな人、困っているように見える人など、相手の身に何かしら異変があったと見受けられる状況で使われます。心配や気遣いの気持ちを伝える際に用います。
The Asian woman sticking to Amanda…
RUM:
Two more to go. The Asian woman sticking to Amanda…
(残るはアマンダに張り付いている東洋系の女と…)
And the large man, probably newly employed.
(新たに雇ったと思われる大柄の男だけですが…)
解説
“sticking to Amanda”: 「アマンダに張り付いている」という状態を表すフレーズです。“stick to” は文字通り「〜にくっつく」という意味ですが、ここでは「〜に付き従う」「〜から離れない」といった密接な監視や同行のニュアンスで使われています。
また、stickにingがついており、現在分詞句による付帯状況と解釈できます。文法的に見ると、これは名詞 “The Asian woman” を修飾する分詞句であり、その女性が「アマンダにくっついている」という付帯的な状況を表していると理解できます。
get this done
RUM:
Only two left, that’s not a problem…
(二人だけなら問題はありません)
Let’s get this done!
(仕上げと行きましょうか!)
解説
“get ~ done” は、「~を終わらせる」「~を片付ける」「~を達成する」という意味のフレーズです。doneはdoの過去分詞形で、直訳すると「これを終わらせよう(済ませよう)」となりますが、文脈によっては「仕上げる」「やり遂げる」といったニュアンスになります。
can I ask you a favor?
アマンダがレイチェル・浅香にナイトの駒を取りに行かせるシーン
アマンダ:
Asaka…I raised you as my daughter.
(浅香…私は貴方を娘のように育てて来た…)
As your mother, can I ask you a favor?
(だから母のお願いを聞いてくれるかしら?)レイチェル・浅香:
…Yes, ma’am.
(あ、はい…)
I surely will!
(わかりました!)
解説
“Can I ask you a favor?“: 「お願いしてもいいですか?」という、何かを頼む際の丁寧で一般的な表現です。”favor” は「お願い事」「親切な行為」を意味します。手に協力を求める際に使われるフレーズです。
“Yes, ma’am.”: 「はい、承知いたしました」といった意味合いで、特に女性の上官、教師、あるいは年配の女性など、敬意を払うべき相手に対して使われる非常に丁寧な返答です。
“I surely will!”: 「確かにそうします!」「必ずそうします!」という、強い意志と確信を込めた返答です。“surely”(確かに、きっと)という副詞を使うことで、単なる「します」ではなく、約束を果たすことへの揺るぎない決意を強調しています。
how rude you people are …
RUMとアマンダが顔を合わせるシーン
アマンダ:
Oh dear, how rude you people are …
(あらあら 失礼な方達ねえ…)
Crowdy and noisy…none of you are invited, you know.
(招いてもいないのに大勢でドヤドヤと…)
解説
“Oh dear”: このフレーズは様々な感情を表しますが、ここでは驚きと共に、呆れや軽蔑のニュアンスを含んでいます。
“how rude you people are”: 「あなた方はなんて失礼な人たちなの」という感嘆文です、How+形容詞(副詞)+主語+動詞で、「なんて~なんだ」と驚きの感情を表現できます。
“none of ~“は「~のどれも~ない」という意味で、特定の範囲やグループに属するものが一つも無いことを表します。今回は、「招かれた人は誰もいない」という意味で使われています。
But the rudest one is you.
アマンダ:
But the rudest one is you. You, hiding behind the back.
(でも一番失礼なのは後ろに隠れている貴方…)
解説
“But the rudest one is you.”: rude「失礼な」の比較級の最上級(the rudest) を使って、RUMが一番の無礼者だと断言しています。
Let’s see,
アマンダ:
We’ve met before. Let’s see, about 50 years ago?
(50年ぐらい前に会った事があるわよね?)
It was at a Japanese millionaire’s birthday party.
(日本の大富豪の誕生パーティーで…)
You were only a child.
(貴方はまだ子供だったけど…)
解説
“Let’s see”: 「ええと」「そうね」と、何かを思い出したり、考えたりする際に使われる間投詞的なフレーズです。
“only a child“: ここでの “only“ は「たった〜しか」「〜に過ぎない」という意味で、RUMがその大富豪のパーティーにいた時、いかに若かったか、あるいは幼かったかを強調しています。
I’m pretty sure
アマンダ:
I remember you being called by a funny nickname.
(確か妙なアダ名で呼ばれていたわ…)
I’m pretty sure it was “Rum”…right?
( “ラム”…だったかしら?)
解説
“pretty sure” は「かなり確信している」「ほぼ間違いない」という意味の口語表現です。
“right?” は付加疑問文の一種で、相手に同意を求める際に「そうですよね?」というニュアンスで使われます。
“remember + 目的語 + -ing形“で「〜が…している(されていた)のを覚えている」という意味を表します。さらに、”called” は「呼ぶ」という動詞 “call” の過去分詞形です。それが “being” と組み合わされることで、「呼ばれる」という受動態の意味になります。つまり、RUMがそのアダ名で「呼ばれていた」という受動的な状況を指しています。
好きな作品で英語を学ぼう
『名探偵コナン』104巻FILE.4「達眼の悪魔」の英語セリフから、実用的な英語表現を解説しました。「I had a great time」のような自然なフレーズから、「sticking to」のような付帯状況を表す表現、さらに「remember + you being called」といった複雑な文法構造まで、具体的なセリフを解説しました。物語の緊迫した場面で使われる英語から、キャラクターの心情や状況を読み解き、生きた英語力を身につける一助となれば幸いです。